そら飛ぶ映画好きのひとりごと。

感想は抽象的であり、単なる感想に過ぎません。

赤い闇 スターリンの冷たい大地で Mr. Jones

またひとつ、人間の歴史の闇を知ってしまった…という気分になりました。正直ショックを受けました。

この映画はとても見応えがあり、分かりやすくおもしろかったです。カメラワークが独特で、きっと主人公の心や社会自体の不安定さを視覚的に表現していたのではないかと思いました。

内容も興味深く、人が人にしてきた酷い仕打ちがあった現実を知ることができ、更には政府の人間や権力を持つ者たちがどの国よりも経済を発展させたいだとか自分たちのキャリアのためだとか、そういったどこか本質とは違った、過剰に"豊かさを求める心"のようなものが多くの人々を苦しめたり、それによって一人の勇敢な真実を語る人を害悪だと世間的に仕立て上げたり、非常に難しい問題を垣間見ることができました。

 

どうして真実に近づくこと、追求することが命を脅かすことになるのか?これはすごくおかしいことだと思います。

結局はごく一部の権力を持つ人間たちに世の中に出回る情報などが操作されているのか、と思うとなんだか悲しくなります。その悪行に立ち向かわないことは思考停止であり臆病であり虚しいことです。でも、ほとんどの人がそんな勇敢なことができないです。社会的に排斥されるという事実があるからです。仕事を失ったり社会的に抹殺されたりすることで生活、更には命を脅かされるからです。

でも、事実をさらけ出すことがそういったことにつながること自体がおかしなことなのです。人間の欲望により、その他多くの人々が辛い思いをしなければならない世の中である事実が悲しいです。

 

私は真実に目を向けられる人でありたいです。本質から目を逸らさず、正しいことを判断できる大人でいたいです。