そら飛ぶ映画好きのひとりごと。

感想は抽象的であり、単なる感想に過ぎません。

ジャッキー・コーガン Killing Them Softly

 

2012年公開

主演: ブラッド・ピッド

監督・脚本: アンドリュー・ドミニク(オーストラリア)

 

ジャッキー・コーガンカンヌ国際映画祭パルムドールにノミネートされた。

 

 

近所のゲオによく行くんですが、そこで面陳列されてるものはつい手に取ってしまいます。

それでこの映画を手に取ってみました。

それに最近、ブラッド・ピットの演技がすごくいいなぁと思うこともあり、よし見てみるかと言ったところです。

 

ブラッド・ピットの演技はとても良かったです。

ブラピはキャラクターへの命の吹き込み方がとても上手いと思います。

 

 

 

「彼は優しく殺す」

DVDのケースのこんなキャッチフレーズが目に留まります。

どういうこと?って思ったんですが、要は、殺されることが予告されてることほど怖いものはなく、死ぬなら不意に死ぬのがいいってことでした。

ブラピ演じるジャッキー・コーガンは不意打ちにすごくこだわってましたが、それって優しいのかなぁ?ってちょっと思います。(笑)

 

ただこの映画の焦点は、キャッチフレーズでアピールした「優しく殺す」というところではありません。

 

アメリカといえば個人主義というイメージがあると思います。「自分を信じて自分の力で生きていかなきゃいけないんだ。『みんなで力を合わせて』なんて知るか!」っていう声が聞こえてきそうな映画でした。

 

大統領選のオバマの演説などが所々バックでそれとなく流れているんですが、ブラピが、信じられるのは自分だけで自分の考えに基づいて生きてかなきゃいけない、的な事を言ってる裏で、オバマが、みんなで力を合わせるべきだというような事を言ってるので、その対比がありありと映し出されていて、そこはちょっと面白い演出だなと思いました。

 

 

この映画は、テンポは悪いし淡々とし過ぎて盛り上がりに欠けます。しかし、映像が結構美しかったです。

雨の中、車に乗りながら銃を撃ち放つシーンはなかなか見応えがあり、水しぶきの写し方など綺麗でした。

 

 

評価をまとめると、

ストーリーは微妙、テンポも悪い、面白いかと言われるとそんなに面白くない。

だが、映像は結構美しい。

そして、アメリカで生きていくには自分を信じるしかない、というメッセージはなかなか良いと思いました。また、その考え方は、アメリカに限らず、どこにいたって必要なことだと思います。

堀江貴文氏の、「すべての教育は『洗脳』である」という本に、人の考えに頼っていては自分のしたいことに辿り着けない、思考停止してはいけない、常に自分の頭で考え続ける必要がある、というようなことが書かれています。

私はその考えにかなり共感しています。

なのでこの映画でのメッセージは結構いいこと言ってると思ったわけでした。